滅法界に絵がうまいマンガ家・イラストレーターの寺田克也氏が描く、ただハラが減るだけの絵=空腹画の世界です。あらかじめ注意していただきたいのは空腹画をみてもハラは満たされないということ。ただ減るだけです! ( 第1回から読む )
第11回 ングングングングゴキュゴキュゴキュ!

主役は柿ピーですよ!
ビールはおつまみです!
あくまでもキンキンに冷えたビールを、夏ならそのまま、
冬なら暖房がガンガンに効いた部屋で凍ったグラスに注いで、慎重に注いで、
ミルクのような泡を作り上げて、目でたのしみつつ、喉を鳴らし、
ちべたいグラスを「カンパーーイ!」とか独りなのに呟きながら捧げて、
観るともナシにこないだ買ったクリント・イーストウッドの
「続・荒野のガンマン」のBlu-ray版を流しながら、
「コレぜんぜん『続』じゃないじゃん、、、」とか思いつつ、
グラスの縁に乾いた唇をつける。泡がちいさく冷たさを伝えながら付着する。
持ち上げたグラスをそのまま手前に傾けていく。宇宙で一番冷えて美味しい
黄金色の液体が口中に注ぎ込まれ、そのまま喉を快感で満たしながら流れ落ちていく。
炭酸の刺激が心地よく、喉の奥から「旨しこの時」と言うタイトルの
「んぐっ、んぐ、んぐ、んぐっ」という音楽がいやがおうにも鳴り始める。
得も言われぬ幸福感が尾てい骨のあたりから背骨を駆け登ってくる。
もはや止めることのできないグラスがさらに角度を増して、豊饒の海たる
生ビールは全身に染み渡っていく。
ぷはーーーーーーーーーっ!!!!!おかわり!
でもこのビールはおつまみなのであって、主役は柿ピーだ。
コンビニで買ってきた柿ピーの小袋をびりりっと裂いて、
テーブルの上にざらりと広げる。柿の種4にピーナッツ1の割合を死守しながら、
ビールの流れがいったん引いた口に放り込むのです。
冷えた口の中に痛快な歯ごたえの柿の種が、おとうさん!すばらしい!
カシュカシュカシュカシュもむりカシュカシュカシュ、と時折訪れる
ピーナッツのもっそりした感触も愉しく、ついつい手が伸びる、
それが柿ピーなのであります。ビールのお供に柿ピーなのでは断じてない。
柿ピーを100%味わう為に、ビールが必要なのだと言いたいのです。
わかって欲しいのです。
あと素晴らしいのは米が原料の柿の種と、油分をたっぷり持つ
木の実たるピーナッツの組み合わせでしょう。
神の仕業か。奇跡のコンビネーションだと言いたいのです。日本人ならばわかるはずです。
柿の種を主食のお米とするならば、ピーナッツは主菜なのだという事を。
そう考えれば発酵飲料であるビールを、同じく発酵食品であるみそ汁に
代表される汁物の位置に据えるのもやぶさかではありません。
おお、ここに日本人の食卓の象徴である米と一汁一菜が完成をみたわけです!
和食だった!柿ピーとビールは!!!!!
すみませーん!柿ピーと生ビールおかわり!!!!
日本人に生まれてよかった!










































